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経営難?!【大手航空会社】アシアナ航空の統合までの経緯とは一体?

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韓国のナショナルフラッグキャリア(国を代表する航空会社)である大韓航空に次いで2番手のエアライン。アシアナ航空。激闘したきた2社の戦いに終止符が打たれ、「KOREAN AIR」ブランドに統一されることとなります。2020年頃から合併の話があがり、2025年には手続きが終了する見込みです。日本の空港であのカラフルな期待が見れなくなるのが残念です。今回はそんなアシアナ航空について解説していきます。

1988年にアシアナブランドが設立

全羅道(チョルラド)を中心とするに錦湖グループによって1988年2月17日に設立された。12月には光州と釜山ルートで運航が開始された。現在では、韓国国内線12都市14路線、国際線22か国/都市まで就航しており、アジアを中心に空の交通網を拡大してきた。日本から韓国への路線を多く保有しております。KPOP、グルメ、文化など多くの魅力がり、その影響で韓国旅行はとても人気ですね。アシアナ航空も日本路線を多数就航していることもあり、馴染みがある方も多いのではないだろうか。

日本最大手の航空会社であるANA(全日本空輸)とも強いつながりがあるようで、2007年には言語によるサービス提供のため、冬ダイヤ(羽田ー金浦(キンポ))で客室乗務員が交換乗務を行ったりもしております。近年ではInstagramで両社職員がダンスをしている動画が話題になっております。

LCCが参入。変わりゆく航空産業

1962年に大韓航空が誕生。1988年にアシアナ航空が誕生し、韓国ではこの2社が航空業界を引っ張ってきました。その後、航空業界への参入が規制緩和され、2000年頃から徐々にLCC(格安航空会社)が誕生。大手二社もLCC航空会社を複数傘下に保有するなどして、より空の旅を手ごろな価格で楽しめるようになりました。アシアナ系のLCCであるエアプサンとエアソウルを含め、2019年頃に9つの航空産業がひしめくこととなり、競争が一気に激化する事態へと発展。韓国の国土はそこまで広くなく、韓国の航空産業は国際線の依存度が高い傾向にあります。FSCはもちろん、LCCまでも国際線に力を注いでいた。2019年旅客機搭乗者のうち国際線が19.5%。しかし、2019年7月ごろから日韓関係が悪化。日本の製品を購入拒否、日本観光へのボイコットが発生し、旅客機搭乗率は一気に低下。アシアナ航空では東南アジア路線の拡充など、新たな事業展開で挽回を試みたが、新型コロナウイルス感染症が直撃。国際線からの収支は見込めず、国際線網は運休まで追い込まれました。

財務状況に苦しむアシアナ

国際線に依存率の高い韓国で日本旅行のボイコット。新型コロナの拡大。これ以上にない程の嫌がらせですね。航空業界全体が絶望的な状況でFSC2社の経営にも大きな影響を及ぼしました。アシアナ航空では、別の理由がさらに重なりあっていて、状況は特に深刻でした。

アシアナ航空は錦湖アシアナグループのうちの一社で、同グループはタイヤ製造、化学などの事業を展開しておりました。2000年代後半に大宇建設と大韓通運という破綻した大企業を無理に買収したことをきっかけに、グループ全体の財務状況が悪化。売却したタイヤ製造の会社を今度は買い戻そうと無理をしたことが、さらなる経理状況を悪くすることになります。2019年にはグループを代表する航空産業までもが苦しい状況になり、錦湖アシアナグループはアシアナ航空の売却を余儀なくされました。

アシアナブランドは大韓へ吸収

売却先はもともと大韓航空ではありませんでした。アシアナ航空を買収するのはHDC現代産業開発だったのです。しかし、2020年からコロナウイルスが発生し航空産業の雲行きが怪しすぎて、買収の話はいったん白紙に戻されました。その後、同年すぐに大韓航空による買収が確定し、政府の援助を受けてアシアナの買収へと歩み始めることになったのです。大韓航空との企業統合により、韓国の航空産業は大韓航空1社の一強になります。この買収には、各国の競争当局による競争上の問題の有無に対する審査が必要で、それに通過しなければならないのです。審査をする国は計14か国。2024年1月に日本公正取引委員会が統合を条件付きで承認。大韓航空は韓国と日本を結ぶ12路線のうち、ソウル発着の4路線とプサン発着の3路線線を実質的に制限することになりました。計7路線は飛行場の発着枠を、格安航空会社の要請があれば、譲渡するということになります。その後2月にEUも条件付きで買収を承認し、残すは米国のみとなりました。ここまでで合併手続きは4年の月日が流れており、残すは米国の承認を待つのみとなります。今後の統合を見据えて、大韓航空とアシアナ航空では、2025年に客室乗務員の交換搭乗を開始することを検討しているようです。A350やB787などの片方の会社しか保有していない機種の経験を積むことが出来るメリットがあると考えられています。

労働組合統合の反対を表明

2024年7月アシアナ航空の労働組合(パイロット組合を含む)は、大韓航空との合併に以前から反対を表明しておりました。理由は、統合後の雇用に関して100%雇用を継続することが保証されていなとのことが挙げられております。また、EUの合併承認を得た時の条件として、アシアナの貨物事業売却が決定されました。同組合は、この対処に関して批判的な立場を示しております。統合には雇用に関する問題が残っており、今後の展開が注目していきたいと思います。

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